城郭や寺院建築の材木加工に使われていた手斧(チョウナ)です。手斧は、鉋(カンナ)の登場以前に材木の表面加工に用いられていた大工道具です。手斧の変化に富んだ削り跡は、古材特有の風情を醸し出します。今では使われることの無くなった、大変に貴重な遺物となります。城郭建築や寺社建築にご興味のある方は、是非、資料としてお持ち下さい。勿論、砥石で研げば今でも使用することができます。把手も独特の美しい曲線を描いていますが、これは手斧の把手用に若芽の頃から人為的に曲げて育てられた木材を使用したものです。お好きな方、如何でしょうか?